たー坊 5 リーダー数原 晋氏の訃報を聴いた時、昔TOKYO ENSEMBLE LABのこのCDを買ったことを思い出しました。既に手放して久しかったのですが、当時はこのCDの良さをちゃんと理解していなかったと思いました。このCDが発売された前年に発売された角松敏生氏「SEA IS A LADY」がとても良くて、その流れにこのCDがあるのだろうと思っていたのですが、当時の私はちょっと好みから外れていたと思い、あまり聴かないまま手放した次第です。最近、YouTubeで何曲か聴いたところその良さに再度気づき、そしてこちらでCDを購入しました。この当時の角松サウンド全開でコテコテ盛り沢山のサウンドは、あの頃(バブル)を思い出します。夏にこそ聴きたくなります。肝心のブラスサウンドが、コテコテのメロディに若干スポイルされているのが少し残念ですが、シャープでスリリングな感じは実に素晴らしくて心地よいと思いました。このCDの頃には既に打ち込みも盛んで、このCDもメインのメロディは打ち込み中心です。今や生楽器に近い音というのもあるそうですが、当時のちょっと稚拙な音が今となっては懐かしいと思いました。不思議なものです。そんな中の「NICA'S DREAM」では故村上ポンタ氏の圧巻のドラムに乗せたビッグバンドジャズサウンドには今さらながらシビれています。参加メンバーの皆さんがも最も脂が乗っていた頃でしょうか。今となってはとても得難いものと思います。今回購入したCDは、当時モノと同じようで、まるで30年以上の時を超えて未開封真空パック状態で届いたタイムカプセルのようでした。今はとても満足です。